この記事では、以下のような悩みを持っている人のために沖縄のショアジギングについて解説します。
- ショアジギングがどういった釣りなのか分からない人
- 沖縄でショアジギングを始めたいが、釣れる魚、釣り方、釣れるポイント、必要な道具、アクションが分からない人
筆者自身もショアジギング歴2年なのでショアジギングについて解説するほどの上級者ではないですが、釣行経験で培った知識や上級者から教わった知識などを踏まえて説明します。
初心者目線で解説しているので、上級者にとっては当たり前で説明する必要がないことまで丁寧に解説しています。
なお、ここで解説するショアジギングとは、60g以上のメタルジグを使って中型~大型の回遊魚や根魚系をターゲットにしたショアジギングのことを想定しています。
ショアジギングにも色々と種類がありますが、それぞれのショアジギングの種類ごとのタックルやターゲットの違いも簡単にまとめています。
- ショアジギングとは、メタルジグなどのルアーを使ってショア(岸)からフィッシュイーター(魚を食べる魚)を狙う釣り。
- 沖縄のショアジギングではアカジンなどの根魚、ガーラ等の回遊魚など幅広い魚が釣れる!
- ショアジギングの仕掛けが分かる!
- ショアジギング初心者におすすめのタックルや必要な道具が分かる!
- 筆者が使っているショアジギングタックルを紹介!
- ショアジギングで使うジグの種類が分かる!
- ショアジギングのアクションが分かる!
ルアーフィッシング全般やります!
ウェーディングやSUPフィッシングの釣行がメイン!
ショアジギングやエギングもたまにします!
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ショアジギングとは?釣れる魚は?
ショアジギングとは、メタルジグなどのルアーを使ってショア(岸)からフィッシュイーター(魚を食べる魚)を狙う釣りです。
メタルジグを沖へぶん投げてリールを巻くだけで、ガツンと魚が掛かる単純明快な釣り。
単純な釣りですが釣れる魚は多種多様で、回遊魚から根魚まで釣れます。
釣れる魚もパワフルな引きをする魚が多いので、魚との真っ向勝負のやり取りが楽しめますし、釣れる魚も美味しい魚が多いです!
釣って良し、食べて良しの魚が釣れるのもショアジギングの魅力の一つです!
ショアジギングって本土の釣りのイメージだけど、沖縄でもショアジギングはできるの?
沖縄でもショアジギングはできますが、ショアジギングのポイントが少なく、実際にショアジギングをしている人は少ないです。
沖縄のショアジギングで釣れる魚は、回遊魚系と根魚系に分けられる。
- カツオ
- カンパチ
- ガーラ系(ロウニンアジ、オニヒラアジ、カスミアジ)
- マンビカー(和名:シイラ)
- オーマチ(和名:アオチビキ)
- アカジン(和名:スジアラ)
- アカナー(和名:バラフエダイ)
- ハンゴーミーバイ(和名:アカハタ)
- ハヤーミーバイ(和名:シロブチハタ)
- ナガジューミーバイ(和名:バラハタ)
沖縄でショアジギングと言えば、「マンビカー(和名:シイラ)」を狙った釣りが有名です。
10月~11月にはシイラが狙えるポイントに多くの釣人が集まります。
シイラが狙えるポイントは、
- 残波岬
- 真栄田岬
- 万座毛
などの磯場が有名。
なお、マンビカー狙いのショアジギングは、ジグをボトムまで落として中層付近までシャックリ上げる本来のショアジギングとは釣り方が異なります。
マンビカーを狙ったショアジギングは、表層を早巻きして狙う釣り方になり、ジグはあくまでもルアーを遠くに飛ばすための役割を果たすためものになります。
ジグではなく大きなプラグ使って釣ることも可能で、ジグではなくプラグへの喰いが良い時もありますので、マンビカーを狙う時はジグとプラグを持っておくことをおすすめします。
沖縄のショアジギングでは、マンビカー以外にも上記の回遊魚系や根魚系の魚が釣れます!
沖縄の有名アングラーのフィッシングギャング梓さんが、磯からのショアジギングで高級魚アカジンを釣っている動画があるので参考にして下さい。
ショアジギングの種類
ショアジギングでも、
- 狙う魚のサイズ
- 使用するジグの重量
- タックルの強さ
によって種類が変わってきます。
ジギングの種類 | 対象魚のサイズ | 対象魚 |
---|---|---|
ショアジギング | 中型~大型 | シイラ、マグロ、カンパチ、ガーラ系、根魚系 |
ライトショアジギング | 小型~中型 | カツオ、ガーラ系、タチウオ、根魚系 |
スーパーライトショアジギング | 小型 | ガーラ系、根魚系 |
ショアジギング | ライトショアジギング | スーパーライトショアジギング | |
---|---|---|---|
ロッド | 10ft前後(ML~MH) | 10ft前後(ML~M) | 8.5ft~9.5ft(ML~M) |
リール | 6000番~8000番 | 3000番~4000番 | 2500番~3000番 |
ジグ | 60g~120g | 30g~60g | 30g以下 |
道糸 | PEライン(1.5号~3号) | PEライン(1号~1.5号) | PEライン(0.4号~1号) |
リーダー | フロロカーボン(6号以上) | フロロカーボン(4号~6号) | フロロカーボン(3号~4号) |
ショアジギングの種類についての明確な定義はないので、上のタックルはあくまでも目安として下さい。
また、上記のタックルでなくても、シーバスロッドを代用してショアジギングをすることもできます。
ショアジギングの時期(シーズン)
ショアジギングの時期に関して、地域差もありますが初夏~晩秋が最も釣りやすいシーズンと言われている。
夏は、海水温が上昇して沖で回遊しているベイトフィッシュが接岸してくるので、そのベイトフィッシュを狙うフィッシュイーターも高活性になります。
秋は、ベイトフィッシュが越冬のために沿岸にどっと押し寄せ、多くのフィッシュイーターが食欲旺盛になり接岸してきます。
初夏~晩秋は回遊魚系がよく釣れるシーズンであって、根魚系の魚であれば、初夏や晩秋でなくても産卵や捕食のために接岸してくるので釣れます!
狙う魚を限定しなければ、年中楽しむことができるのがショアジギングです。
ショアジギングで釣れる時間帯
他の釣りと同様に、ショアジギングに最適な時間帯も朝マズメと夕マズメ。
エサとなる小魚が活動する時間であり、なおかつ、太陽の光が少なく薄暗いので魚の警戒心が低くなります。
効率的に魚を釣りたい人は夜明けや日没の前後1時間を狙ってみると良いでしょう。
しかし、天候や潮汐、気温や前後の降雨状況で時合いがズレる場合があります。
曇りや雨の時には日の出の時合いが無いので、昼間に釣れたりすることもあるようです。
ショアジギングで狙うポイント
ショアジギングで狙うポイントは3つ!
①潮目
潮目とは、海水温や風、海流、地形などのさまざまな条件によって異なる潮流がぶつかり合う場所で、海面に細長く伸びた筋が見えるところです。
ぶつかり合う潮の色が異なっていることが多く、海藻や木片、泡などが寄り、波立って見えることもあります。
潮目はショアジギングに限らず、釣り全般で釣れるポイントです。
ショアジギングで狙う回遊魚系のフィッシュイーターは、潮目にベイトを追い込んで捕食するので、潮目を狙うと釣れやすいです。
②ナブラ
小魚が大型の魚に追われて逃げ惑い水面がバシャバシャとざわついてる現象がナブラ!
朝夕のマズメ時に発生することが多いです。
小魚を追う大型魚は捕食のスイッチが入った状態なので、ナブラを見つけたらすぐにジグを投げた方が良いです!
なお、ナブラを狙う時は、ジグを早巻きするアクションが釣れやすいです。
③離岸流
波が勢いよく押し寄せてくる砂浜のポイントは、潮の流れが沖へ出ていく「離岸流」が発生することがあり、離岸流の流れには魚が集まりやすいです。
離岸流が発生している場所は、水深が深くベイトが溜まりやすいのが特徴です。
離岸流を見つける方法は、海面の波が立っていないところを探すこと。
波が立っていないということは、払い出している流れ、つまり離岸流があるということです。
ショアジギングのタックル・仕掛け
ショアジギングにも3種類あると説明したが、ここでは太めのタックルを使う「ショアジギング」のタックル・仕掛けを説明する。
ライトショアジギング(LSJ)やスーパーライトショアジギング(SLSJ)のタックル・仕掛けについては、今後別記事で紹介します。
具体的にショアジギング初心者におすすめのロッドやリールを紹介するので、ここで紹介する道具を買うことですぐにでもショアジギングを始めることができます。
筆者自身も実際にここで紹介するおすすめロッドとリールを使用しており、読者の皆さんが買って後悔するような道具は紹介していないので安心して下さい。
ショアジギングのロッド
ショアジギングでは、10ft前後の長さで、ML~MHのパワーを持ったロッドがおすすめ!
ショアジギングで使用するメタルジグは60g以上のものを使用するので、それらのジグを遠投するための長さとパワーが求められる。
そのため、ショアジギングロッドは他のルアーフィッシング用ロッドに比べて長く、太いものが多いです。
ショアジギングロッドの長さ
9ft(約2.7m)~10ft(約3m)のものを選択し、狙うポイントの距離によって長さを決定します。
- 近距離:9ft
- 遠距離:10ft
沖堤防や沖磯など、足元から深くなっているポイントであればそれほど遠投する必要がないため、9ftを使用します。
足場が高いポイント、サーフなどの遠投する必要があるポイントでは10ft以上を使用します。
ショアジギングロッドの硬さ
ショアジギングロッドは、使用するジグの重さやターゲットに応じてロッドの硬さが異なる。
- L(ライト)
- ML(ミディアムライト)
- M(ミディアム)
- MH(ミディアムヘビー)
- H(ヘビー)
- XH(エクストラヘビー)
L~XHに向かうに従ってロッドの硬さは硬くなる
初心者の初めの1本には「M」か「MH」がおすすめ。
MパワーやMHパワーのロッドは、使用頻度が高い60gのジグをキャストしやすく、ジグを快適に扱うことができる硬さだからです。
沖堤防や沖磯で大物を狙う時は、大型の魚が掛かる確率が高く、扱うジグも大きくなるため、Hパワー以上のものが良いでしょう。
ショアジギングロッドのガイドリング
ショアジギングでは、重たいジグを投げる時や大きな魚が掛かった時にガイドリングに大きな負荷がかかるので、ガイドリングは、高性能で強度が強い「SiCリング」や「アルコナイトリング」が使われているものを選んだ方が良いです。
購入を検討しているショアジギングロッドのメーカーのHPやロッドのパッケージを見て確認しましょう。
初心者におすすめショアジギングロッド6選
ショアジギングを楽しむのに十分な性能を備えており、なおかつ比較的安価でコストパフォマンスに優れたロッドという基準でチョイスしました。
ショアジギング初心者である筆者の独断でおすすめロッドを読者に紹介するわけにはいかないので、信頼できる筆者の周りのショアジギングベテランの方やネット上での意見を踏まえてチョイスしているので安心して下さい。
なお、こちらで紹介するロッドは全てスピニング用のショアジギングタックルになります。
製品名 | 価格 |
---|---|
1.DAIWA|オーバーゼア | 約1.6万円 |
2.SHIMANO|コルトスナイパ- BB | 約1.7万円 |
3.DAIWA|ショアジギング X | 約1万円 |
4.DAIWA|ジグキャスター | 約1.2万円 |
5.DAIWA|ジグキャスター MX | 約1.9万円 |
6.SHIMANO|コルトスナイパ- SS | 約2.5万円 |
1.DAIWA|オーバーゼア
ロッド自体が軽くてジグを遠くに飛ばせる上に、大物としっかり勝負できるロッドです。
価格も約1.6万円なのでショアジギング初心者にも優しい価格設定だと思います。
ガイドは糸がらみしにくい、ステンレス製のKガイド(ガイドがKのような形状)を採用しています。
本体重量がハイエンドモデルに近い軽さのため、疲れにくいです。全体的にそれほど先重りを気にせずに扱え、ショアジギングを始めたばかりの初心者でも疲れにくいです。
グリップエンドの形状がテーパード型なので、脇に挟んでファイトする際に抜けにくい点がメリット。
グリップは、長すぎず短すぎない適度な長さでキャストしやすいのが好印象です。
疲れにくいうえ飛ばしやすく、しっかり大物とファイトできるショアジギングロッドです。
2.SHIMANO|コルトスナイパ- BB
ショアジギングロッドとしての基本性能を高次元に備えたコルトスナイパーBB!
2021年にモデルチェンジしました。
- バットパワーアップにより、高負荷のやり取りでも安定したファイトが可能!
- 素材グレードが上がり、キャストのブレ低減、飛距離・操作性もアップ!
本体重量は少し重いため、初心者にとっては疲れやすく感じるかもしれません。
一方で重さがあるぶん、軽く投げただけで飛距離は出やすい印象。
張りがあるため収縮も早く、ジグを動かしやすい一方で、しゃくった際にジグの重さを感じにくいという声もあります。
豊富なラインナップも魅力で13ラインナップあります。
小型ジグで様々なターゲットを狙うMLパワーから、中~大型プラグやヘビーウェイトジグで良型青物を攻略するHパワーまで幅広くラインナップがあるので、自分の釣り場や好みに応じた硬さのロッドを選択することができます。
ラインナップの中でも注目は、持ち運びしやすい3ピースモデル!
私もショアジギングデビューにコルトスナイパーBBの3ピースモデル(コルトスナイパーBB 2021 S100MH-3)を購入しました。
3ピースモデルは、仕舞寸法が「109.7cm」なので持ち運びがしやすく、釣り場までの移動がスムーズになります。
実際、私は磯でショアジギングをする時にこの3ピースモデルの持ち運びやすさのメリットを実感しております。
さらに、ロッドケースにも入るので、別の釣りで磯へ渡る時にロッドケースに入れておくこともできます。
実売価格も1万円代なので、ショアジギングを始める初期費用をできる限り安く抑えたい人にはおすすめです!
3.DAIWA|ショアジギング X
高品質なショアジギングロッドのエントリーモデル。
投げやすい調子を採用しているので、堤防などからメタルジグやトップウォータープラグを遠投しやすく、手軽にショアジギングを楽しめます。
また、ブレーディングXを搭載し、魚の引きに負けない丈夫な仕上げのブランクを搭載しています。
ロッド全体に張りがあり、反発力を活かして投げやすい印象です。
また、ジグの重さが穂先に乗りやすく、ミスキャストを減らせるでしょう。
ただし、本体重量が重めで、全体的に硬くジグを思った通りに動かせているのかが分かりづらい感じがあります。
穂先の戻りが遅く、動かしたあとにだるさが残るため、しゃくりづらさを感じるのでしょう。
4.DAIWA|ジグキャスター
ジグキャスターはダイワの入門用ショアジギングロッドとして人気が高いです。
- 重たいルアーを遠くまで投げる!
- 魚の強い引きをしっかりと受けとめる!
- 体にフィットして操作がしやすい!
といったショアジギングロッドで重要な要素をしっかりと網羅していながら、実売価格も1万円代!
ショアジギングを始める初期費用をできる限り安く抑えたい人にはおすすめです!
5.DAIWA|ジグキャスター MX
ジグキャスターMXは、軽量・肉厚・細身設定で遠投性能と操作性を兼備したショアジギングロッド!
遠くのポイントまで探ることができ、なおかつジグがシャクリやすい設計になっています。
ジグキャスターの上位モデルである「ジグキャスターMX」はパワー、感度、操作性が向上しねじれに強い構造「X45」を採用。
さらにHVFカーボンを採用したことにより粘りのあるロッドに仕上がっています。
魚と出会う確率を高めるためには、より遠くのポイントまでジグを遠投して広範囲のポイントを探る遠投性が必要になるが、ジグキャスターMXは高い遠投性を備えている。
実売価格は、約2.2万円でエントリーモデルのジグキャスターよりも少し高くなります。
これからショアジギングを始める入門者だけど金銭的に余裕があり、性能の高いロッドで快適に釣りがしたい人にはおすすめです!
6.SHIMANO|コルトスナイパ- SS
上位機種で培ったロッドテクノロジーとノウハウを惜しみなく採用し、高い利便性を備えた実戦的ショアジギングロッド!
2024年にモデルチェンジし軽さと強さがUPしています。
下位機種の「コルトスナイパー BB」には搭載されていない「スパイラルX」が採用されているので、軽くて強いブランクスを実現!
「コルトスナイパー BB」よりも、大物が掛かった時のロッドのブレや歪みが少なく、魚とのやり取りがしやすいです。
ライトショアジギングに適したMパワーから、MAX100gまでのジグをキャスト可能なHパワーまで8ラインナップがあります。
コルトスナイパーBB同様、持ち運びしやすい3ピースモデルもあります!
ショアジギングのリール
ショアジギングのリールに求められる要素は、巻き取り力、剛性、耐久性だと考えています。
- 巻き取り力:魚に引っ張られてもリールを巻くことができる力。
- 剛性:魚に引っ張られて大きな負荷がかかってもボディが歪まない強さ。
- 耐久性:海水をかぶったり、大型魚を掛けてリールを酷使しても性能を維持する耐久性。
ショアジギングでは、引きが強い魚とやり取りする場面が多く、さらに重量のあるジグをロッドとリールを使ってアクションさせるので、リールへの負荷が大きい釣りになります。
さらに、磯でのロックショアジギングでは、海水を被ることもしばしばです。
このように、掛ける魚が大きかったり、釣行の度に大きな負荷を受けるショアジギング用のリールは、巻き取り力、剛性、耐久性が必要になってきます。
これらの要素を満たしたリールとなると、実売価格2万円以上のリールがおすすめ!
これらのリールは、必要な性能、剛性、耐久性を備えており、しっかりとメンテナンスすれば性能を維持しながら数年は使えるからです!
これからショアジギングを始めるための道具一式を揃えるのに初期費用がかかるのに、リールだけに2万円以上もかけていられない!
そういった意見も理解できます。しかし、ショアジギングのリールはロッドよりも性能を求めるべきであり、安価なリールは買うべきでありません!
ショアジギング用のリールは、数千円~5万円以上するものまでピンきりだが、安価なリールは剛性感が低く、壊れやすいです。
リールが壊れやすいと、何度もリールを買い替える必要があり、高いリールを買うよりも高くつくことにもなりかねません。
いわゆる、「安物買いの銭失い」というやつです。
初めから高いリールを買うと初期費用はかかりますが、長期的視点で考えると性能の良いリールを長く使う方がコスパに優れていると言えます。
また、安価なリールは、魚が掛かった時にリールのハンドルが重くて巻き取りにくいので、釣りをしていてストレスが溜まります。
さらに、リールの性能の違いによってジグの操作にも影響が出てきます。
安価なリールでうまくジグを操作することができないと、釣れる確率も下がります。
そのため、リールを選ぶ時は、コストを重視して安いリールを選ぶのではなく、性能も考慮して選ぶ必要があります。
ショアジギング用のリールの番手・糸巻量・ギア比
10kgオーバーの魚も視野に入れたショアジギングでは、4000番から8000番サイズのスピニングリールがおすすめです。
扱うルアーも大物狙いショアジギングでは40gから100gとかなり重たくなり、必然的に大型でパワーのあるリールが必要になります。
ロックショアと呼ばれる磯からのショアジギングの場合、使うリールは6000番以上が必須です。
堤防や沖堤防からであれば、4000番サイズでも問題なく楽しむことができます。
また、ショアジギング用のリールの番手を選ぶ時の目安として、PEライン3号300m巻ける番手というのを目安にすると良いでしょう。
ショアジギングでは60g以上のメタルジグを約100m先までキャストするので、キャストした先で魚を掛けてラインを出されることや水深のあるポイントでジグをボトムまで着底させることを考えると、最低でもPEラインは200m以上巻いておきたいです。
大物を狙う場合は、魚を掛けた時のファーストランで数十mラインを出される可能性があるので、さらに余裕を持って300m巻いておくと安心です。
糸巻量を200mか300mにするかで迷った時は、300m巻いておくと良いでしょう。
長めにラインを確保しておくことで、不意の大物にも対応できます。
同じモデルのリールでも異なるギア比(「ハンドル1回転に対しローターが何回転するか」を表した数値)がラインナップされています。
- ローギア(ギア比:5未満)(PやPGの記載あり)
- ノーマルギア(ギア比:5〜5.7)(記載なし)
- ハイギア(ギア比:5.8〜6.1)(HやHGの記載あり)
- エクストラハイギア(ギア比:6.2以上)(XHやXGの記載あり)
ルアー釣りでは、ハイギアのリールが主流となっており、ショアジギングでもハイギアを使用する人が多いです。
初心者におすすめショアジギングリール
ショアジギングのリールに求められる
- 巻き取り力
- 剛性
- 耐久性
を備えたおすすめのリールを紹介します。
ここで紹介するリールは全て価格が2.5万円以上のリールですが、耐久性が高く、釣行後にしっかりメンテナンスすれば数年は使えるリールなので、初心者にも中価格帯のリールを選んで欲しいとの筆者の思いで紹介しています。
ショアジギング初心者である筆者の独断でおすすめリールを読者に紹介するわけにはいかないので、信頼できる筆者の周りのショアジギングベテランの方やネット上での意見を踏まえてチョイスしているので安心して下さい。
製品名 | 価格 |
---|---|
1.DAIWA|ブラストLT 6000D | 約2.5万円 |
2.SHIMANO|ストラディックSW 6000XG | 約1.7万円 |
3.DAIWA|セルテートSW 6000-XH | 約1万円 |
4.SHIMANO|ツインパワーSW 6000XG | 約1.2万円 |
1.DAIWA|ブラストLT 6000D
ショアからのショアジギゲーム、スーパーライトジギングなど幅広く対応するSWシーンで活躍する高剛性LTスピニングリール。
ショアジギングに必要な機能を備えており価格も2万円台なので、ショアジギング入門リールとしておすすめです。
ボディ、スプール、ハンドルといった細部までの徹底した軽量化へのこだわりで、衝撃の軽さを実現しながらも、高剛性でショアジギングやキャスティングゲームに対応。
スーパーメタル(=特殊アルミニウム素材)により、樹脂製ボディに比べて非常に高い剛性を持っています。
外側の素材がしっかりしているので、大きな負荷がかかった際もボディがゆがまず、内部のギヤの噛み合わせが狂うことなくしっかりした巻き上げ力と耐久性を持っています。
2.SHIMANO|ストラディックSW 6000XG
シマノのSWシリーズの中でもコストパフォーマンスに優れたモデルで、価格を抑えながらも本格的なショアジギングを楽しみたい、そんな方におすすめのリールです。
ステラSWやツインパワーSWにも搭載されている「インフィニティドライブ」が採用されており、高負荷でも力強い巻き上げを実現しています。
軽やかな巻き上げに加え、力強さをも実現させる「インフィニティドライブ」は、主導権を握りながらのファイトを可能にしてくれます!
中価格帯のリールながら、これまでハイエンドモデルのステラにしか搭載されていなかった「インフィニティドライブ」が搭載されているので、魚とのやり取りで主導権を握れるパワフルな巻き上げが可能。
ショアジギングのリールに求められる巻き上げ力を持ったリールだ。
ラインローラー部への水の浸入をシャットアウトする「Xプロテクト」により、耐久性も向上、釣行後にしっかりメンテナンスすることで性能を維持したまま数年は使用することが可能になっております。
3.DAIWA|セルテートSW 6000-XH
ダイワのスピニングリールの中でも剛性を重視したセルテートシリーズの大物用SWモデル。
セルテートSW6000は、2021年に新たに加わった番手で、小さくて軽いボディながらも、巻き上げパワーは強いです。
実際にリールを手にして感じるのは、驚くほど軽く、巻き心地も滑らか!
自重は375gで、今回紹介している4機種の中で最も自重が軽いです。
モノコックボディになったことにより、従来よりも大きなギアを搭載することが可能になり、パワーが増大しているので、ショアジギング用のリールに求められる巻き上げパワーも十分!
モノコックボディとは、これまで2つの部品によって構成されているボディを、ひとつなぎ、一体成型で作り上げたボディとのこと。
従来のようにパーツが2つであれば、負荷が掛かると、目には見えないレベルでたわんで、ギアのかみ合わせに悪影響を及ぼします。
一方、モノコックボディは、ボディがひとつなので、たわみにくく、がっしりとしたボディに守られながら、ギアが滑らかに作動し続けます。
最大ドラグ力は15kgもあり、ダイワのテスターによれば
「19セルテートのLT5000D-XHは、耐久テスト時にドラグフルロック状態で、10㎏クラスのヒラマサを何本も獲りまくり、アフターチェックでも、不具合が出なかったほどの強度を誇る。」という。
フルメタル(AL製)モノコックボディで衝撃に強く耐久性が高く、磯にリールをぶつけてしまても衝撃に強いので壊れにい。
一体成型モノコックボディなので防水性も高いです。
さらに、ドラブノブが掴みやすいので、グローブをつけたままでもドラグ調整がしやすいです。細かい点ではありますが、こういった小さな使いやすさが釣り場でのストレスを軽減してくれます。
4.SHIMANO|ツインパワーSW 6000XG
シマノのSWシリーズの中でも、ステラSWの次に位置付けられているのがツインパワーSW。
シマノ最高峰のスピニングリールであるステラにも劣らない性能を持ちながら、ステラの半額の価格。
ステラとの違いは、ボディがフルメタルボディ(ステラ)か一部メタルボディ(ツインパワーSW)の違いで、実感できる性能としてはステラSWと同等とも言われています。
ショアジギングで釣れる最大クラスである10kgクラスの魚とも余裕を持ってファイトできる剛性を備えており、ステラSWにも搭載されている「ヒートシンクドラグ」を搭載しています。
2021年のモデルチェンジにより、ストラディックSWと同様、インフィニティドライブが搭載されたことにより、魚が掛かった時の巻き上げパワーが強く、なおかつ軽い巻き上げを実現。
また、アルミローターとHAGANEボディで剛性も十分なので、ドラグを強く締め込んで魚とやり取りしてもローターの歪みが少なく、安定したやり取りが可能になります。
ショアジギング初心者でも大きな魚とやり取りできる十分な巻き上げ力と剛性を持つ。
さらに、耐久性が高いので大型魚を掛けてリールを酷使してもそれに耐えるタフさで長く愛用でき、ボディのみならずラインローラーにまでXプロテクトが搭載され海水の侵入を防ぐ強固な防水性能を持っています!
おすすめリール4選 スペック比較
ここで紹介したショアジギング初心者におすすめのリールのスペック表を作成した。
商品名 | 巻取り長さ | 自重 | 最大ドラグ力 | 糸巻量PE(号-m) | ボールベアリング |
---|---|---|---|---|---|
ブラストLT6000D | 92cm | 370g | 12kg | 3-300,4-220 | 6/1 |
ストラディックSW6000HG | 112cm | 440g | 12kg | 3-300,4-210 | 6/1 |
セルテートSW6000-XH | 110cm | 375g | 15kg | 3-300,4-220 | 10/1 |
ツインパワーSW6000XG | 112cm | 420g | 15kg | 3-300,4-210 | 10/1 |
中価格帯のリールの中でも、価格が高い「セルテートSW」や「ツインパワーSW」は、価格が高い分だけ以下のように性能も高くなっている。
- 自重が軽い!
- 最大ドラグ力が高い!
- ボールベアリングの数が多く抵抗感の少ないスムーズな回転!
スペック比較表を参考にしながら、自分の予算やリールに求める性能のレベルを考えてリールを選んで下さい。
あなたの釣り場で狙う魚のサイズが大きければ、その分リールに求める性能も高くなりますし、堤防など足場が安定した場所で中型の魚を狙うなら、必要最小限の性能を備えたリールでも問題ありません。
ショアジギングのジグの種類
ショアジギングでは、60g~120gのメタルジグを使用します。
使用するジグの重さは、
- ロッドの硬さ(ロッドの硬さが硬いほど重いジグを投げることが可能)
- 釣り場の状況(水深、潮流の速さ)
によって選択します。
また、ジグにも色々な種類があり、具体的には、以下の5つの要素によって色々な種類のジグがあります。
上記の要素の違いによって、それぞれのジグには特性があるので、釣り場の状況や狙う魚に応じて適したタイプのジグを選択するようにして下さい。
では、それぞれのジグの種類の違いについて説明します。
①ジグを横から見た時の形状
標準タイプ
フォールスピードや飛距離が標準的なメタルジグです。
どんな状況にも対応するオールマイティーで使いやすいタイプのジグなので、初心者に限らず一つは持っておきたいタイプのジグです。
スリムタイプ
サンマのような細い形状のメタルジグです。
空気抵抗を受ける面が少ないため3つの形状の中で最も飛距離が出やすいです!
また、水の抵抗も小さいためフォールスピードも早いです!
水中での動きがシャープで速いので、速い動きに興味を示す活性の高い回遊魚系の魚に有効ですが、泳力が低い根魚狙いにはあまり向いていません。
スロータイプ
平らなボディで水の抵抗を受けやすく、スローなアクションを生み出すスロータイプのメタルジグ。
飛距離は出にくいものの、ゆっくりフォールするため泳力の低い根魚などにもバイトチャンスを長く与えることができます。
回遊魚系の魚も活性が下がるとジグを積極的に追わなくなりますが、スロータイプのジグであればフォールで魚に見せて喰わせる時間を作ることができるので、回遊魚がいるけれど喰いが悪い時に有効なジグです。
②ジグを上から見た時の形状
メタルジグを上から見た時の形状には、
- 左右対称のジグ
- 左右非対称のジグ
があります。
左右対称のジグ
左右で形状が同じ左右対称タイプのジグは、左右のバランスが同じでアクション時もフォール時も正面から受ける水の抵抗に差がないため、安定した泳ぎとフォールをします。
左右非対称のジグ
左右で形状が異なる左右非対称タイプは、左右で受ける水の抵抗が異なるので、ただ巻きをすると激しく左右に振れるように泳ぎます。
激しい動きをするので、広範囲にアピールすることができます。
フォール時も左右対称タイプよりも水の抵抗を受けながら、木の葉が舞い落ちるように、フラフラと揺れながらフォールするので、アピール力も高いです。
③ジグの長さ(ショートタイプ・ロングタイプ)
メタルジグの長さには、
- ショートタイプ
- ロングタイプ
の2タイプがあります。
ショートタイプ
ショートタイプのジグは長さが短いジグ。
ベイトが小さいに使用することでマッチザベイトを実現することができます。
マッチザベイトとは、その場にいるベイト、あるいはターゲットが実際に捕食しているベイト(エサ)にルアーをマッチさせることで、より確実にヒットに導くこと。
ロングタイプ
ロングタイプのジグは長さがあるジグ。
長さがあるので目立たせることができ、釣り場で捕食されている魚が長い魚(ダツ等)時に有効です。
スリム形状なので巻き重り感が少なく、重いジグでも他の形状のジグと比較して軽い力でアクションをすることができます。
④ジグの材質(タングステン・鉄・鉛・亜鉛)
材質 | 比重 | 特徴 |
---|---|---|
タングステン | 19.3 | 比重が最も大きい |
鉛(なまり) | 11.35 | タングステンの次に比重が大きい。 安価で量産しやすく、メタルジグの材質のスタンダード。 |
鉄 | 7.8 | 鉛の次に比重が大きい。 |
亜鉛 | 7.13 | 最も比重が軽い。 |
メタルジグに使用されている材質は主に4種類です。
材質によって比重が変わり、また、同じ重量のジグでも材質の違いにより大きさが異なる。
一般的にはメタルジグの素材と言えば鉛がスタンダードです。
タングステンジグは鉛よりも比重が大きく、鉄や亜鉛は鉛よりも比重が軽いです。
比重が重い材質のジグのサイズは小さくなり、比重が軽いジグのサイズは大きくなります。
比重が重いメタルジグは、飛距離が出てフォールも早いですが、活性が低い魚はジグのフォールスピードに追いつけず、こういった魚のバイトチャンスを逃してしまいます。
他方、比重の軽いメタルジグは飛距離は出にくいですが、フォールが遅くなりジグをゆっくり見せることができるので、活性の低い魚や泳力が低い根魚にも喰わせる時間を与えることができます。
ただし、フォールスピードが遅いジグは、フックがラインに引っかかりやすくなるというデメリットがあります。
タングステンのジグ
タングステンのジグは、最も比重の重い材質のジグです。
タングステンを使用したメタルジグは、同重量であれば他の材質のジグよりもサイズを小さくできるためより遠投ができます。
また、サイズが小さくなれば水中での抵抗が減るため、フォールスピードを早くすることができます。
ただし、タングステンは、鉄や鉛よりも高価な材質なのでジグの価格が高くなります。
鉛のジグ
鉛のジグは、鉄と同様、多くのメタルジグに使用されている材質のジグです。
ショアジギング初心者は、まずは鉛のメタルジグをメインに色々な重さやカラーのジグを揃えた方が良いでしょう。
鉛ジグを基準として、鉛よりも比重を大きくしたい時はタングステンのジグ、小さくしたい時は鉄のジグと使い分けると良いでしょう。まずは鉛ジグを使い込むところから始めるのがおすすめです。
鉛はルアー以外にも釣りで使うオモリに使用されており、鉛自体の価格は安いためメタルジグの価格も安価になります。
ただし、柔らかい素材であるため、岩や堤防などにぶつけると傷がつきやすいです。
鉄のジグ
鉄のジグは鉛よりも比重がおよそ30%ほど軽く、その分フォールでゆっくり見せることができます。
鉛製よりもシルエットが大きく、また、受ける抵抗も大きくなるので、シルエットによるアピール力が大幅にアップします。
大型のベイトがいる時に、軽いジグをゆっくり見せるような釣り方で狙う時に有効です。
亜鉛のジグ
亜鉛のジグは4種類の材質の中で最も比重が軽いです。
鉄同様、材質が軽いので、フォールスピードが非常に遅いです。その分魚に対してじっくり長くジグを見せることができます。
また、メタルジグのサイズが同重量の他の材質のメタルジグより大きくなるので、アピール力が高くなります。
夏の時期になると、水深10mなど浅いところで魚が掛かることもあり、タングステン、鉛でシルエットを小さくするとフォール時間が速すぎて魚にジグ見せれる時間がなくなり、フォールで食わせにくいこともあります。
そういった状況において、亜鉛だと浅場でもフォール時間を作るのことができるので、フォールで食う魚に有効になることが多いです。
ただ風の強い日、ドテラでの深場では底取りが難しくなり、時と場所が限られる素材になっています。
⑤ジグの重心(前方重心・中央重心・後方重心)
メタルジグには3つの重心設計があり、重心位置によって
- 飛距離
- フォールスピード
- ロッドアクションのしやすさ
に違いが出てきます。
フロントタイプ(前方重心)
フロントタイプ(前方重心)のジグは、ジグの前方に重心があるタイプのジグです。
ロッドアクションに反応しやすく、ジグがキビキビと動きます。
また、スライド幅の大きいダートをします。
ルアーにアクションを与え、滑走状態からフォールに入るまでの時間が長く、魚に喰わせる「間」を作りやすい特性があります。
ただし、先端の厚みが抵抗になって飛行姿勢が安定せず、飛距離は出にくいです。
センタータイプ(中央重心)
センタータイプ(中央重心)のジグは、ジグの中央に重心があるタイプのジグです。
フロントバランスとリアバランスの間の特性を持つので、ただ巻きでも釣れるしアクションを付けても釣れるバランスの良さが特徴です。
さまざまな条件に対応できるので、釣り場の状況を探るために1 投目に投げたいタイプのジグです。
水平方向を保ったままフォールさせることができるので水の抵抗が大きく、ゆっくりとフォールします。
水平姿勢でゆっくりフォールするため、フォール時のアピール力が高く、ハタ系の根魚狙いに向いています。
リアタイプ(後方重心)
リアタイプ(後方重心)のジグは、ジグの後方に重心があるタイプのジグです。
飛行姿勢が安定するため最も飛距離が出やすいです。
また、フォール時はジグの後方が下を向いて沈んでいくのでフォールスピードが速くなります。
潮流が速くて底が取りづらいときに、リアバランスのジグに変えることで、ルアー自体のサイズを上げずに底が取りやすくなります。
サオ先を小刻みにシェイクしながら高速巻きするジャカジャカ巻きが効果的なジグで、ジャカ巻きによる不規則な動きが誘いになります。
リアタイプのデメリットは、ロッドアクションに対する反応が鈍いこと。
そのため、ロッドアクションの時はロッドを大きく強めに動かす必要があります。
また、スイミングする時にジグが立ったように泳ぐため、スレやすい魚には見切られることもあります。
ショアジギングのライン
ショアジギングで使用するラインは、
- PEライン
- ショックリーダー(ナイロン又はフロロカーボン)
の2つです。
PEラインはナイロンラインなどに比べて直線強度が高い一方で、耐摩耗性が弱く、擦れに弱いという特徴があります。
魚との距離が近い部分のラインは、当然、岩に擦れるリスクも高く、PEラインにルアーをそのまま結んでしまうと魚が根に向かって走った時に岩と擦れてすぐにラインが切れてしまいます。
そこで、PEラインよりも擦れ強く切れにくいショックリーダーを使用します。
ショックリーダー(リーダー)は道糸とルアーの間に挟むことで、ラインブレイクを防ぐ効果があります。
また、PEラインは伸縮性がない一方、ショックリーダーは伸縮性があり魚が引っ張った時のショックを吸収してくれます。リーダーを使って魚の引きによる衝撃を和らげることで、ラインブレイクを防ぐことができます。
PEラインとショックリーダー(1.5m~3m)は「FGノット」という結束方法で結びます。
釣り初心者にとってFGノットを使った結束方法は正直言って難しいです。
そのため、FGノットが苦手な人は、「ノットアシスト2.0」などのツールを使うと簡単に結束ができます。
FGノットの結び方はSeaguar公式HPをご覧下さい。結び方が画像を使って丁寧に説明されています。
ショアジギングで使用するそれぞれのラインの号数は、
- PEライン:2号~3号
- ショックリーダー:40LB~80LB
が目安になります。
PEライン
フィールドやターゲットとなる魚の大きさによってラインの号数は変わってくるが、2号~3号の号数で良いでしょう。
堤防などの開けた足場がよい釣り場では、PEライン2号を使用し、磯やテトラ帯などの根ズレする可能性がある場所では、PEライン3号以上を使用するという使い分けでOK。
ショックリーダー
PEラインに組み合わせるショックリーダーの号数の目安は、
リーダーの強度=PEラインの号数×20LB
と考えると良いそうだ。
【例】PEライン3号:60LB(3×20LB)前後を目安に、50LB~80LBを使用。
使用する号数は、ショックリーダーの強度を確認しながら、フィールド(足場が安定した堤防なのか、それとも足場が悪くて根ズレする可能性のある磯なのか)やターゲットのサイズなどによって決めます。
では、PEラインとショックリーダーの素材や特徴について説明します。
釣り糸は、素材によって以下の3つに分けられます。
- PEライン
- ナイロンライン
- フロロカーボンライン
ショアジギングで使用する道糸(リールに巻く糸)は、「PEライン」を使用します。
PEラインは、複数の細い糸をねじりあわせて作られた糸で、引っ張り強度が強く、伸びが少ないのが特徴。
他の2つのラインよりも引っ張り強度が強く、細い糸を使うことができるので、ルアーをより遠くまで飛ばすことができ、広範囲のポイントを探索することが可能になります。
また、伸びが少ないので、ロッドやリールのアクションをしっかりとルアーに伝えることができます。
フロロカーボンやナイロンなどの伸びる素材のラインの場合、ラインに伸びがあるので、ラインがロッドアクションを吸収してしまいルアーまでアクションが伝わらないことになります。
そこで、しっかりとルアーにアクションを伝えるために、ルアーフィッシングでは、最も伸びが少ないPEラインを使用します。
しかし、PEラインの伸びの少なさにはデメリットもあります。
ラインの伸びが少ないと、ルアーを投げるキャスティングの時や魚を掛けるフッキングの時に、ラインが衝撃を吸収できず切れてしまうことがあります。
また、PEラインは、複数の細い糸をねじりあわせて作られているので擦れに弱く、岩に擦れるとすぐに切れてしまいます。
例えば、4本の細糸でできているPEラインの1本でも切れてしまうと、一気にラインの耐久バランスが崩れ、全てのラインが切れてしまいます。
そこで、PEラインの「伸びの少なさ」と「擦れへの弱さ」のデメリットを改善するためにショックリーダーが必要になります。
ショックリーダーは、
- PEラインへの衝撃の吸収
- 擦れによるPEラインのブレイクへ対策
としての役割を果たします。
ショックリーダーは、モノフィラメントラインと呼ばれる1本の糸でできており、ラインが岩に擦れても耐久バランスを失いにくく、擦れに強いのが特徴です。
PEラインの伸びの少なさと擦れへの弱さをショックリーダーでカバーするためにショックリーダーが必要になるということです!
筆者がショアジギングで使っているタックル
ショアジギングのおすすめタックルを紹介しましたが、ショアジギングを始めるために筆者が使っているタックルを紹介する。
- ロッド:シマノ コルトスナイパーBB S100MH-3
- リール:シマノ ストラディック SW 8000HG
- PEライン:デュエル Super X-wire™8 3号
- リーダー:VARIVAS オーシャンレコード 60lb
- ジグ:ジグパラショート 60g×2個
上のタックルを揃えるのにかかった費用は、48,100円!
金額の内訳は以下の表のとおりです。
種別 | 価格 |
---|---|
ロッド | 16,100円 |
リール | 27,000円 |
PEライン | 2,000円 |
リーダー | 1,500円 |
ジグ×2個 | 1,500円 |
合計 | 48,100円 |
ショアジギング初心者にとっては約5万円は決して安い金額ではありません。
しかし、本格的にショアジギングを始めて10kgクラスの大きな魚を釣ろうとすると一定レベルのクオリティを持った道具を揃える必要があります。
ショアジギングのアクション
次にショアジギングではどのようなアクションをするのかを説明する。
ショアジギングのアクションは6つ!
①ただ巻き
ただ巻きは、ショアジギングの基本的な動作。
その名のとおりリールをただ巻くだけでジグにアクションを与えます。
リールをただ巻くだけですが、これでもよく釣れるので、ショアジギング初心者におすすめアクションです。
②ワンピッチジャーク
ワンピッチジャークは、ロッドを1回シャクりながらリールのハンドルを1回巻く動作です。
ワンピッチジャークもショアジギングの基本動作のひとつなのでぜひともできるようになりたいです。
ワンピッチジャークのコツは、シャクリの動作でロッドを上に上げた時にリールを半回転し(頂点→真下)、ロッドを下げる時にさらに半回転させる(真下→頂点)。
筆者もショアジギングを初めたばかりの時は、ロッドをシャクるタイミングとリールを巻くタイミングが噛み合わず、ぎこちない動作となっていました。
しかし、釣行を重ねることでシャクるタイミングとリールを巻くタイミングが掴めてきたので、上達への近道は釣行を重ねて練習あるのみです。
- ワンピッチジャークをしてメタルジグが激しく動く時
- ワンピッチジャークの合間にできるフォール時
に魚が喰ってくることが多いです。
③ショートピッチジャーク
ショートピッチジャークは、ロッドを1回シャクるのに対し、リールのハンドルを1/2回~1/4回巻く動作です。
ワンピッチジャークに比べて、ロッドアクション1回に対してリールを巻く回数が少ないので、ジグの動きが小刻みになります。
小刻みなアクションでスローに誘うことができるので、
- 活性が低く激しい動きを嫌う魚を狙う時
- 泳力が低い根魚を狙う時
に有効。
④ハイピッチジャーク
ハイピッチジャークは、ロッドを1回シャクるのに対し、リールのハンドルを複数回巻く動作です。
ロッドを1回シャクるのに対し、2回転の場合はツーピッチジャークと言います。
ワンピッチジャークよりも巻き取るラインの量が多いので、ルアーの移動距離が大きくなります。
速い動きに反応が良い魚がいる時や、手返し良く広範囲を探るのに適したアクションです。
⑤フリーフォール
フリーフォールは、リールのスプールから出るラインに全くテンションを掛けず、ジグをフリーな状態で着底させるアクションです。
ジグにラインテンションをかけずにフォールさせるので、ジグのフォールスピードが速い。
フリーフォールは、ジグを速くボトムまで着底させることができますが、風や潮流の影響を受けて糸フケが発生しやすいデメリットがあります。
糸フケの発生は一度出てしまうと修正するのが困難で、ジグを動かしているつもりであっても、実際は水中の糸フケが動いているだけで、ジグがアクションしていないこともあります。
また、ジグが潮に流されてしまい狙ったポイントから外れ、なおかつ、ラインにたるみができるので着底やアタリが分かりにくくなることもあります。
こういったデメリットがあることから、フリーフォールを使う場面は少ないですが、以下の場合にフリーフォールを使うと有効です。
- 水深が深いポイントを狙う時
- 深いレンジに魚の反応が集中している時
- 速いアクションに魚の反応が良い時
⑥テンションフォール
リールのスプールを軽く抑えて、放出されるラインにテンションをかけながら(「サミング」や「フェザリング」という。)、ジグをフォールさせるテンションフォール。
ショアジギングでのフォールは基本的にテンションフォールを使います。
無駄な糸フケが発生しないので、ジグの操作がしやすく、アタリも取りやすくなります。
また、ジグを直線的に落とすことができ、なおかつ、フォール中のアタリを見逃しにくくなります。
ショアジギングの装備や道具
タックル以外でショアジギングで必要になる装備や道具は以下の道具になります。
- ライフジャケット
- グローブ
- 磯靴
- プライヤー・フィッシュグリップ
①ライフジャケット
ライフジャケットは、ショアジギングに限らず、命を守り安全に釣りを楽しむために必要です。
船舶から海中へ転落した時のライフジャケットの着用有無によって、生存率は大きく変わり、ライフジャケット着用者は、未着用者に比べて生存率が約2倍!
一方、未着用者の死亡率は、着用者の5倍とのこと。
趣味の釣りで命を落とすことがないよう、釣りをする時はライフジャケットを必ず着用しましょう。
②グローブ
フィッシンググローブには、以下の役割があります。
- キャスト時にPEラインで指が切れるのを防止
- グリップ力向上
- 怪我防止
- 防寒
ショアジギングでは、PEラインを指に引っ掛けてジグをキャストするので、何度もキャストしているとPEラインが指に食い込んで指が切れることがありますので、それを防ぐためにはグローブを着用した方が良いです。
また、グローブを着用することでロッドを握るグリップ力が向上しロッドを握る時に力が入りやすくなるため、
- ジャーク時の負担軽減!
- 魚とのファイトを有利に進めることが可能!
といったメリットがあります。
また、ショアジギングでは、磯などの地形の険しいフィールドで竿を出すこともしばしばあります。
磯を移動する時に岩場に手を置く際、素手で磯に触れれば手のひらが切れることがありますが、フィッシンググローブはそれを防いでくれます。
快適にする釣りをするためだけでなく、怪我防止のためにもグローブは必要です!
さらに、寒い時期に釣りをする時、特に冷えやすいのは手や指先ですが、ショアジギング用グローブは、他のグローブに比べ分厚くタフに作られていることが多いので、防寒の役割も果たしてくれます。
磯での使用に向けて開発されたシマノの「XEFO ロックトラバースグローブ」は、磯での伸びがよく手に馴染む高伸度ストレッチ素材を使用し、高いフィット性とグリップ力を実現しています。
③磯靴
ショアジギングで磯に行く場合、磯場は波しぶきで岩場が濡れていたり、海藻や苔が付いて滑りやすくなっています。
そこで、磯で釣りをする時はグリップが効く磯靴が必要になります。
磯靴はソールの種類によって3種類に分けられます。
- スパイク:磯での釣行がメインの人
- フェルト:堤防やテトラでの釣行がメインの人
- フェルトスパイク:磯にも堤防やテトラにも釣行する人
と言った使い分けになりますので、自分が行く釣り場に応じてソールを選択するようにしましょう。
スパイク
スパイクは磯靴でオールマイティーに使えるタイプです。
ゴムの底にスパイクピンが付いており、濡れた場所や海藻や苔が付いている場所でもグリップが効きます。
ただし、テトラや堤防で履くと滑りやすいので注意が必要です。
フェルト
フェルトタイプは、ソールにフェルトが付いており、滑りにくくなっています。
磯だけでなく堤防、テトラ、サーフなどオールマイティーに使うことができますが、海藻や苔が付いている場所では滑りやすいので注意。
フェルトスパイク
フェルトスパイクは、既に紹介したスパイクタイプとフェルトタイプの良さを取り入れたフェルトスパイク。
フェルトにスパイクが取り付けられたタイプで、スパイクのグリップ力とフェルトのオールマイティーな面を取り入れたタイプです。
私はこのフェルトスパイクタイプの磯靴を使っています。
④プライヤー・フィッシュグリップ
釣り上げた魚を安全にキャッチして魚からジグを外すために必要になるプライヤーとフィッシュグリップ!
魚を釣って、ジグの針をプライヤーを使わずに手で外そうとすると、魚が暴れてフックが手に刺さってしまうこともあります。
また、釣った魚の口をフィッシュグリップを使ってしっかりと挟むことで、魚を確実にキャッチして、安全な場所に運ぶことができます。
まとめ
この記事では、
- ショアジギングとはどういった釣りなのか分からない人
- 沖縄でショアジギングを始めたいが、釣れる魚、釣り方、釣れるポイント、必要な道具、アクションが分からない人
のために沖縄のショアジギングについて解説しました。
- ショアジギングとは、メタルジグなどのルアーを使ってショア(岸)からフィッシュイーター(魚を食べる魚)を狙う釣り。
- 沖縄のショアジギングではアカジンなどの根魚、ガーラ等の回遊魚など幅広い魚が釣れる!
- ショアジギングの仕掛けが分かる!
- ショアジギング初心者におすすめのタックルや必要な道具が分かる!
- 筆者が使っているショアジギングタックルを紹介!
- ショアジギングで使うジグの種類が分かる!
- ショアジギングのアクションが分かる!
なお、ここで解説したショアジギングとは、60g以上のメタルジグを使って中型~大型の回遊魚や根魚系をターゲットにしたショアジギングのこと。
初心者目線で解説しているので、上級者からしたら当たり前で解説するまでもないことまで丁寧に解説したので、この記事がこれから沖縄でショアジギングを始める人にとっての教科書になればと思います。